最後の七人のようです


今週金曜日、12日

ブン文丸さんにまとめていただいている、罪人合作ゲリラ作品「最後の七人のようです」
内藤エスカルゴさんにまとめていただいている、現行「合成士、第13話」

弐本同時投下予定!

ということです、はい。

文丸さんにもまとめてありますが、こちらにも一応、乗せておきます。
(金曜日は途中から投下する予定のため)

興味をもたれた方がいましたら、是非、読んでみてください。
気が向かれましたら、感想など書いていただけると嬉しいです。

以下、「最後の七人のようです」



惨劇の始まりは月のない、真っ暗な夜。
星々のわずかな光に照らされた世界。


「うわぁぁぁ!!」


響き渡る幼い少年の声。それは、ふと途切れた。

海に面した断崖絶壁、その上にある今は使われていない灯台。
そこで、一つの命が失われた。

一人さびしく失われた命は仲間を求め続ける。


         ( ^ω^)

      最  後  の      川 ゚ -゚)
 ξ゚⊿゚)ξ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
                /七   人   の     ('A`)
         (´・ω・`)    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
                              /よ  う  で  す    ζ(゚ー゚ζ
                       ( ><)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


    ──────The Last Seven Members──────



△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り10日△▼△▼△▼△▼


ξ゚⊿゚)ξ「それで、その男の子は毎年、修学旅行の前日に一人の生徒を連れていくらしいわよ」

夕方の教室。健全な中学生なら部活動をしている時間。
窓際の机に集まり、3人が1人の話に聞き入っている。

(;^ω^)「おっお。ただの噂だお」

自分に言い聞かせるように、少し太めの少年が口を開いた。

('A`)「おいおい、ビビってんのかよ」

痩せこけた少年はそれをからかう。

(´・ω・`)「でも、確か3年前に、この学校の生徒一人が行方不明になったはずだよ?」

ξ゚⊿゚)ξ「馬鹿ねぇ。そんなの噂に決まってるじゃない」

即座に否定したのは話の発端の彼女。くるくるとしたツインテールで、多くの男子生徒の狙いの的だ。
もっとも、本人はそんなことは眼中にないようだが。

(;^ω^)「その通りだお」

少年の肯定を受けた少女はさらに言い募る。

ξ゚⊿゚)ξ「私はこの話を母さんから聞いたのよ? 母さんがこの学校に通ってたのは10年どころか20年以上も前よ」

('A`)「確かに、辻褄が合わんな。昔はこんな作り話が流行っ」

細身の少年が言い終わる前に教室のドアが勢い良く開いた。

(;^ω^)「うわああああああああ!!」('A`;)

二人の少年が飛び上がる。

( ´∀`)「下校時刻モナ。家に帰りなさいモナ」

入ってきたのは、細身の少年を除く3人のクラスの担任、モナー先生だ。
たれた目と持前の穏やかさで、全校生徒から支持を得ている。

ξ゚⊿゚)ξ「はーい。修学旅行の話し合いが長引いてしまったんです」

(;^ω^)「び、びびったお・・・・・・」

窓から外を見ると程よく暗くなってきている。
この時期は日が沈むのが遅い。

(´・ω・`)「悲鳴は2人分だった気がするんだけど?」

('A`)「き、気のせいだろ。それより、もう帰ろうぜ」

4人はそろって鞄を持って教室を出た。
モナー先生はすでに他の階を確認しに行ったようで、廊下にその姿はなかった。

(;^ω^)「さっきの話があんまし怖かったもんだから、家まで送ってほしいお、ツン」

        ( ^ω^) 内藤 ブーン

ξ゚⊿゚)ξ「そもそも家は隣同士でしょ。何いってんのよ」

         ξ゚⊿゚)ξ 津田 ツン

('A`)「お前らはいいよなぁ・・・・・・家が近いし」

          ('A`)  鬱田 ドクオ

(´・ω・`)「なんだ、クーちゃんの話ね。いい加減行動を起こしたら?」

         (´・ω・`) 眉降 ショボン

教室を出た彼等はそのまま帰路についた。

('A`)「クーさんには話しかけづらいオーラがあってだな・・・・・・」

ドクオの弱気な発言にそれぞれが応える。

(´・ω・`)「ビビってるだけじゃないか」

ξ゚⊿゚)ξ「ビビってるんでしょ」

( ^ω^)「ビビってるんだお」

内容は全く一緒だったが・・・・・・。

('A`)「お前ら・・・・・・。俺こっちだから。んじゃな」

校門を出るとドクオは一人右に曲がっていった。

( ^ω^)「また明日だお~」

声につられ、ドクオが振り向くと3人が手を振っていた。
それに軽く応えつつ次の角を曲がり、見えなくなった。

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオはもうちょっと前向きになればいいのに」

(´・ω・`)「そうだよねぇ。自分から避けてちゃ進展しようがないのに」

3人でどうやってドクオにチャレンジしながら道を歩く。
影は、あっという間に夕闇に飲み込まれた。
その後、ショボンと別れ、すぐに家に着く。

( ^ω^)「それじゃ、また明日だお!」

ξ゚⊿゚)ξ「それじゃあね」

そういって、家の中に駆け込んでいった。それを見送ったツンも自分の家の中に入る。

( ^ω^)「ただいまだおー」

玄関に靴を脱ぎ散らかし、自分の部屋へ駆け上がる。
下から聞こえてくる母親の叱責を無視し、パソコンの電源をつけた。

( ^ω^)「お?」

不可解なメールが1通来ていることに気付く。
それは件名の欄も宛先の欄も空白だった。

不気味なメールだったが、好奇心が勝りそのメールを開いてしまう。

そこには一言。



見つけてください



とだけあった。

(;^ω^)「なんか気味悪いお・・・・・・」

ブーンはそのままメールを削除しようとしとき、放課後の話を思い出した。

心臓の音が全身に響いているのを感じ、
マウスを握った手には大量の汗がにじみ出てくる。


「一人の少年が行方不明になった」

「修学旅行の前日に命を奪いに来る」

「3年前に同じ学校の一人の生徒が死んでいる」


(;^ω^)「おっお・・・・・・」

呼吸が苦しくなる。わからない、ということがどんどん想像を膨らませていく。

(;^ω^)「はぁっ、はぁ」

  「御飯よー」

下の階から聞こえてきた母親の声。それはブーンを無限の思考の海から救い出した。

(;^ω^)「御飯・・・・・・かお。おなか減ったお」

あまりに集中していたため、空腹にも気づいていなかった。
ふるえる手で扉を開け、階段を降りる。
晩御飯のトンカツは揚げたてだったにもかかわらず、熱を感じなかった。

(;^ω^)(ツンのおばちゃんが知ってる、ってことはうちの親も知ってるかお?)

洗い物をしている母親の背に声をかけた。

(;^ω^)「母さん、灯台の男の子の話って知ってるかお?」

  「ああ、あの話」

どうやら、ブーンの母親も知っているようだった。
意を決して尋ねてみる。

(;^ω^)「どういう話なんだお?」

  「ある男の子の呪いの話だよ」

母親の話は10分ちょっとで終わった。
ツンの話との整合性もあり、そう言う噂があった、という信憑性は十分なものだろう。

内容を簡単にまとめるとこうだ。

昔、灯台が好きだった少年がいた。事件が起きたのは修学旅行の前日。
その少年は、灯台に出かけてくる、と言ったきり行方不明になる。
そのため、少年は修学旅行を非常に楽しみにしていたが、参加できなかった。

修学旅行に行けなかった悲しみが、彼をこの世に縛りつけてしまう。
そして、次の年から修学旅行の前日に生徒が一人いなくなる。
ということだった。

そして、もっとも肝心な、少年の行方。
それはまだわかっていないそうだ。

(;^ω^)(ん? でも、行方不明で、みつかってないってことは生きてる可能性もあるお?)

ブーンは疑問を心の中にしまったまま床についた。
その質問をしなかったのは、件の少年の話をしている時の母親の機嫌はあまりよさそうではなかったからだ。
目を閉じると誰かに見られている気がして、なかなか寝付けなかった。

修学旅行が近いのも原因の一つだろう。
そう、ブーンたちの学校では10日後の修学旅行がある。
今までずっと楽しみだったその行事は、今のブーンにとって恐怖の対象にすり替わってしまっていた。

しかし、すぐに寝息が聞こえてきた。

( ^ω^)「ん・・・・・・?」

気づけば自分の部屋ではない場所にいた。
周りを見回すと、ブーンは筒状の何かの中、螺旋階段に立っていることに気づいた。

( ^ω^)「なんで・・・・・・こんなとこにいるんだお?」

上を見ても下を見てもどこまでも続く螺旋階段。
ただ唯一、この階段を照らす光は上から注いでいるように見える。
ブーンは階段を一歩ずつ登っていった。

( ^ω^)「わけわかんないお・・・・・・」

出口はすぐに見つかった。
強烈な光が溢れていて、前が全く見えない。
わかったのは、

( ^ω^)「潮の・・・香り・・・?」

光の溢れる出口に身をゆだねると、強い潮風を感じた。
そこには6人が立っている。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン?」

話しかけてきたのがツンだと気づくのに時間はいらなかった。
そして、全員をすぐに特定した。6人ともブーンの知っている人物だ。

('A`)「やっぱり、お前もか・・・・・・」

ドクオも、そしてショボンもいた。

後の3人も同じ学校の生徒だった。

川 ゚ -゚)「やっぱり、ということはこの事態を理解しているということか?」

そう言うのはブーン達の学校の生徒会長。

素直 クール

漆黒の美しい髪と瞳、豊満な容姿で、ツン同様に男子から非常に人気がある。

ζ(゚ー゚ζ「それなら、さっさと説明してくれるかな?」

わかりやすい二面性を持っているが、それにだまされる男も少なくない。

明石 デレ

ツン、クーと並び校内三大女子、とまで言われているほどだ。

( ><)「ど、どうなってるんです?」

そして、ワカンナイ・ビロード

最近引っ越してきたばかりの帰国子女だ。

('A`)「落ち着いて聞いてほしいんだが、俺らはたぶん、呪われたんじゃないかな」

呪われた、その言葉に誰もが反応した。
この場所に最初に来たのはドクオだったそうだ。
次にツンがきた。話を聞いてみると、全員が同じ場所から出てきたはずなのに、誰ひとりここに来るまでに合流していなかった。
ツンと話し合って、結論が出たころに、ちょうどブーンがきたそうだ。

( ^ω^)「呪われたって、何を言ってるんだお?」

川 ゚ -゚)「ブーンの言う通りだな。まったくもって意味がわからない」

ブーンの言葉を皮切りにクー、デレデレ、ビロードが一気に口を開き不平不満を述べた。

ξ゚⊿゚)ξ「ここからは私が話すわ」

ツンが話したのは、放課後ブーン達に話したことと全く変わらなかった。
全員の顔色が青ざめていく。

川 ゚ -゚)「実際にその通りだとして、まだ修学旅行の前日でさえないぞ」

(´・ω・`)「そうだね。それに7人いるのもおかしい。
話がその通りだとすれば、犠牲者は1人だけのはずだ」

ショボンの言葉で全員が黙り込む。

( ^ω^)「その話で一つ疑問があるんだお。行方不明ってだけで、生きている可能性はないのかお?」

ζ(゚ー゚ζ「どうでもいいじゃない、そんなこと。呪いなんて嘘っぱち。どうせこれも夢に決まってる」

ブーンの疑問はデレによって一蹴された。
が、捨てる神あれば拾う神あり。クーがその疑問に答える。

川 ゚ -゚)「確かに。それは重要じゃないか?
そもそも、そういうところから答えを探さないとな。出口のないここから出る答えを」

クーの一言にブーンは首をかしげた。

('A`)「後ろを見てみな」

ドクオに言われて振り向いたブーンは、あいた口がふさがらなかった。
入ってきたはずの入り口が、そこにはなかったからだ。

( ><)「このままじゃ飢え死になんです!」

(´・ω・`)「そういえば、うちの地域も使ってない灯台があったよね・・・・・・」

その言葉に応えるように、波の音が聞こえてきだした。
一定間隔で繰り返す穏やかな音は眠さを誘う。

( ^ω^)「眠い・・・・・・お」

最初に倒れたのはブーン。
まるでドミノ倒しのように全員が眠りについた。


△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り9日△▼△▼△▼△▼


( ^ω^)「朝・・・・・・かお?」

ブーンが再び目を覚ました時は、自分の部屋で横になっていた。
見慣れた目覚まし時計が壁際で仕事を放棄している。
ゆっくりとベッドから起きあがり、窓から外を覗くと、ツンが隣の家から出てきたのが見えた。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン!!」

外からツンの怒声が響いてくる。

( ^ω^)「今行くおー!」

窓を開けて叫び返し、可能な限り早く準備を終わらせて、部屋を出た。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、昨日さ・・・・・・」

ツンが言いたいことはすぐにわかった。
そして、昨日のはただの悪い夢、ということではなさそうだということを悟った。

(;^ω^)「ややや、やっぱりツンも見たんだお? やばいおやばいお」

ξ゚⊿゚)ξ「しっかりしなさいよ」

ツンの励ましもいつもより元気がない。
2人は会話をすることなく、ただ歩くことを続けていた。
ショボンもドクオもいつもの場所に待っていたのだが、
いつも遅れてくるドクオは、この日に限って先に来ていた。

('A`)「なぁ、おかしなこと言うかもしれないけど、聞いてくれ。昨日さ変な夢を見たんだ」

教室に向かう途中、ドクオが口を開いた。

ξ゚⊿゚)ξ「私たちも、変な夢を見たのよ」

(´・ω・`)「私たち、ということはブーンもか?」

確認するようにショボンがブーンに視線を向けた。

(;^ω^)「お、そうだお」

('A`)「内容は、灯台に集まって、みたいな感じか?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうよ」
(´・ω・`)「そうだね」
(;^ω^)「そうだお」

3人が同時に肯定する。

(´・ω・`)「ここまで一緒だと、偶然とは思えないね。学校で残りの3人と一緒に話した方がいいと思う」

('A`)「賛成だな」

クラスに到着し、授業が始まった。

午前の授業が終わり昼休みになると、
夢で会った7人は、同じ場所に集まった。
正確にはブーン達が集まっているところに、彼女たちが尋ねてきたのだが。

(´・ω・`)「やっぱり、みんな見たんだね」

ショボンの言葉に三人が一様に頷いた。

( ^ω^)「僕たちは呪われたのかお?」

( ><)「まだ死にたくないんです!」

教室の一区画、ブーン達が集まっている場所だけが異質な空気を放っている。

(´・ω・`)「みんな、あそこに来る前は何をしてた?」

ショボンの質問には全員が同じ答え、つまり、睡眠と答えた。

( ^ω^)「ブーンのところには変なメールが来たお。見つけて下さい、としか書いてなかったお」

川 ゚ -゚)「うむ、私にも来た。ということは」

クーのセリフに続けるようにツンがつないだ。

ξ゚⊿゚)ξ「全員に来てるみたいね。もし呪いの噂が真実なら、その男の子は死んでる、ってことになるわね」

ツンの考えを否定する者はいない。
いったん黙ってしまえば、誰も口を開こうとしなくなる。
結局この時間は、集まって深刻な顔を合わせてるだけで終わった。

お昼の後の退屈な授業と満腹感は、睡眠時間を生み出す。
寝て起きた時には、掃除時間が始まっていて、それを適度にこなすと、学校は終わりだ。

放課後になり、7人は同じように額を突き合わせていた。
まったく進展しない話に、最初にしびれを切らしたのはデレだった。

ζ(゚ー゚#ζ「いい加減にしてよ! みんな同じ夢をみた、それでいいじゃない」

癇癪はいったん爆発すれば止まらない。

ζ(゚ー゚#ζ「呪いなんて非科学的なのよ! 私は帰る!」

川 ゚ -゚)「どこにいくんだ? 話は終わってないぞ」

ζ(゚ー゚#ζ「お見舞いに行くの。ほっといて」

クーの鋭い一言を背中に受けながら、デレは教室を出て行った。

ξ゚⊿゚)ξ「明らかにすべきは本当に呪われたかどうかね」

('A`)「それだ。俺たちはただ同じ夢を見ただけじゃないのか?」

ドクオとツンが話の本質を提示する。

( ^ω^)「そんなのどうやったらわかるんだお?」

(´・ω・`)「可能性だけど・・・・・・」

ショボンの案、それはいたって単純なものだ。
つまり、灯台を確かめに行くこと。

ξ゚⊿゚)ξ「明日で決定ね。ちょうど週末だし」

川 ゚ -゚)「私は用事があるので任せる。何かわかったら連絡してくれ」

( ><)「僕もなんです!」

二人のメールアドレスをツンが受け取った。
話は終わりだ、とばかりにブーンは席を立つ。

( ^ω^)「もう帰るお」

6人はその場で解散した。
クーは生徒会に、ビロードは迎えの車に乗って帰っていた。

玄関前で、明日の予定を決めていなかったことに気づいたショボンが話題を振った。

(´・ω・`)「明日、どこに集まる?」

('A`)「昼頃にブーンの家集合でいいだろ」

ドクオが半分ブーンに聞くように言った。

( ^ω^)「それじゃあ、14:00にブーンの家に来てほしいお」

話はまとまり、ドクオは、帰路についた。
家に帰る間、呪いに関する話題は何一つでてこなかった。

( ^ω^)「呪い・・・・・・かお」

ツンの話を聞いた時は、ただの怖い話だと思っていた。
それが、多人数で同じ夢を見たことで一気に現実味を増す。
部屋のベッドに寝転がり、天井を見つめるブーン。

本当は、ただ同時に同じ夢お見ただけなのかもしれない。
そんな小さな望みを胸に抱え、瞼を閉じた。


△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り8日△▼△▼△▼△▼


太陽が真上から少し離れたころ、ブーン宅のインターホンが鳴る。
ツンとショボン、ドクオが家の前で待っていることを知らせるものだ。

外に出るための服を身につけ、部屋を飛び出した。

( ^ω^)「待たせたお」

日は高く、じっとしていれば汗がにじみ出てくるほど。
季節はちょうど梅雨時期。
しかし、それを忘れさせるような晴天だった。

ξ゚⊿゚)ξ「日差しが強いわね」

麦わら帽を被ったツン。
風になびく金色の髪は太陽の光を受け、輝いている。

('A`)「んじゃ、行くか」

ドクオとショボンは自転車のスタンドを倒した。

( ^ω^)「わかったお」

灯台に向かって4人が並走する。
焼けたコンクリートの上を走るタイヤは、少しずつその表面をすり減らしていく。

今は使われていない灯台。それはブーンたちの学校から西に少し行ったところ。
海岸に面した断崖絶壁の上に、取り残されたように立っている。

(´・ω・`)「もう20年以上も前に放置されたって、兄さんが言っていた」

長い間潮風を受け続けた塗装は、海側のみ大きくはがれ、地肌を露出している。

ξ゚⊿゚)ξ「あそこにバルコニーがあるわね」

皆で上を見上げると、建物の3階ほどにあたる部分が海側に突出している。
中に入るための入り口は、海とは反対側にある。
その扉は木でできていて、すでに腐敗し、扉としての役を殆どこなしてなかった。

( ^ω^)「入るお?」

ドアノブは崩れていたが、軽く押しただけで開いた。
湿気った、サウナのようなムッとした空気が流れ出てくる。

('A`)「っと、全然出そうな雰囲気はしねぇな」

( ^ω^)「帰りたいお・・・・・・」

真昼間だったが、灯台の中は陽の光の侵入は妨げられて、暗く陰湿な空間が広がっていた。
中は手摺のない螺旋階段で、塔内のほとんどが占められている。

ξ゚⊿゚)ξ「さ、さっさと上りなさい」

( ^ω^)「ブーンが先頭かお!? 嫌だお! ツンが行ってくれお」

必死の抵抗もツンの一睨みで沈黙させられた。
ツンに急かされブーンを先頭にドクオ、ショボン、ツン、と続いた。
階段は五周ほどで終わった。

(´・ω・`)「ここだね・・・・・・」

光の入り込む扉から外へ出ると、夢に出たのと同じ場所が4人の目の前にあった。
強い太陽の光と潮風を直接肌に感じ、塩の香りが鼻腔いっぱいに広がる。

('A`)「ああ」

そこは間違いなく夢に出てきた場所だった。
唯一異なるのは出口がある、ということだけだ。

( ^ω^)(・・・・・・? あれ・・・・・・?)

感じた違和感を口に出そうとしたが、ツンの一言に阻まれる。

ξ゚⊿゚)ξ「ここが夢に出てきた場所だとして、これはどういうこと?」

('A`)「1つ、夢だとしても俺たちはここに呼ばれた、という事実」

ドクオが答える。

(´・ω・`)「2つ、ここで死んだとされる学生は確かにいる」

ある意味確信を帯びたショボンの言葉に、顔色が変わるブーン。

(;^ω^)「ってことはまさか、ブーン達は・・・・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「本当に呪われたかも知れないわね」

ツンが継いだ言葉。


「呪われた」


その一言が全員の心に重くのしかかる。

('A`)「ショボン、死んだ学生の話を詳しく聞かせてくれ」

ドクオもツンも興味津津にしている。

(´・ω・`)「死んだとされる、だ。ここに行く、と言って行方不明になった学生がいたんだ」

(;^ω^)「噂かお? それならブーンも母さんから」

茶々を入れて恐怖を緩和しようとしたブーンの言葉を、真っ向から否定する。

(´・ω・`)「いや、シャキン兄さんに聞いた話なんだ。
      7年前、行方不明になった学生がいるんだ。
      この辺の中学校の生徒なんだけど、どこかは知らなかったみたい。
      それから毎年死亡者、行方不明者が出てるんだって」

ブーンは、母親が快くこの話をしてくれなかったのを思い出した。

(´・ω・`)「7人の生徒が集められて、修学旅行の前日までの一週間。一日1人に数字が出て、
      最後まで数字が出なかった生徒が犠牲になる、っていう呪いさ」

ξ゚⊿゚)ξ「呪いを解く方法は?」

ツンの当然ともいえる疑問への回答は否定、の意。
首を左右に数回振り、言った。

(´・ω・`)「シャキン兄さんに聞けたのは呪いの内容だけだった。
      そもそもシャキン兄さんは数年前に親友を失ってから、ちょっと・・・・・・ね」

ショボンの兄は数年前のある日、急に人が変わった。突然家を飛び出し、次の日に見つけられたのだが、
ハキハキとしていて、非常に物知りだったシャキンはそこにはなく、
血と涙と泥で服は汚れ、目は真赤に腫れ、くまが広がっていたそうだ。

それを見たショボンは、一体兄の身に何が起きたのか問いただそうとした。
しかしシャキンは、父親と母親にも、ショボンにさえ、何も話さなかった。

(´・ω・`)「ツンの話もあったし、兄さんには悪いと思ったけど、その話を少し聞いてみたんだ」

(;'A`)「まさか、失った親友って・・・・・・」

ドクオが想像したこととブーン、ツンが想像したことは全く同じだった。

(´・ω・`)「教えてくれなかったけど、その可能性がないとも言い切れない」

呪いにより、身近な人間が死んでいるかもしれない。
そう考えると、呪いの存在がより現実味を帯びてくる。

(;^ω^)「お・・・・・・何とかして、呪いを解く方法を探さないといけないお!
      この中の誰かが死ぬなんて絶対に嫌だお」

ξ゚⊿゚)ξ「当り前でしょ。とりあえず、私はブーンと神社に行ってみる」

('A`)「あの爺さんで有名な神社か?」

ドクオがあの、と言ったのには大きな理由がある。
そこの神社にたまに現れるお爺さんがいるのだが、
そのお爺さんを見つけることができれば、未来を見てくれる、という噂があるからだ。

(´・ω・`)「それはいいかも」

7年前にお爺さんの話のおかげで、大けがをせずに済んだこともあり、
ブーン達は何かある度に神社に足を運ぶようになった。

(;^ω^)「僕も行くのかお? 嫌だおぉ 帰りたはぅぅぅ!!」

抵抗するブーンに鉄の制裁がくだった。いや、上ったのか?
汚れることも厭わず、バルコニーで転がりまわっている。

ξ゚⊿゚)ξ「あんたたちはどうすんの?」

振り上げた右足を地面に下ろし、尋ねる。
ドクオとショボンはツンの後ろに異形の存在を感じつつ、それぞれの思うことを言った。

('A`)「修学旅行までもう8日だ。楽しい修学旅行にしたいからな。俺はネットで情報を探してみる」

(´・ω・`)「僕は兄さんからいろいろ聞いてみるよ」

それぞれの目的を話したところで、バルコニーから降りた。
太陽はまだ十二分に高い位置にあるが、
海の向こうには暗雲が垂れこめていた。

ξ゚⊿゚)ξ「今から行くわよ。雨も降りそうだしね」

空と海の境には、あふれる水のように黒い雲が集まっている。
ツンに従いブーンは自転車に乗り南に向かった。

(´・ω・`)「じゃあ、帰ろうか」

並走する二人が見えなくなるまで動かなかったドクオに声が掛けられた。

('A`)「ああ」

短い返事は、それ以上続く言葉を飲み込んだ結果。

(´・ω・`)「二人が・・・・・・羨ましいのかい?」

ドクオの思い人の名前を出さなかったのは、はショボンなりの優しさだろう。
4人の中で誰かが躓いたとき、ショボンは率先して手を差し伸べてきた。
年上の兄弟がいるのはショボンだけだったから、そういう感覚に目覚めただけかもしれない。

('A`)「俺は、クーさんが好きだ。それは間違いない」

言葉にしても、それは大気に溶けて消えていく。
そんな感覚がドクオを支配する。

('A`)「今はそんなこと言っているような状況じゃないのも、わかってるつもりだ。
   だけど、やっぱり自分の気持ちをないがしろにできない」

(´・ω・`)「そうだね、確かに今はそんな状況じゃあない。だからいったん心の中にしまおう。
     この忌々しい呪いを解いてからでいいと思う。
     全部が終わってから、ハッピーエンドさ」

ドクオは誰にも聞こえない声でつぶやき、ペダルを強く踏んだ。
一瞬遅れてショボンも動く。

2人も灯台を後にした。







灯台から一番近い神社は、この町で最も大きなものだ。
ブーンはその巨大な鳥居に気おされて、間抜けな声を出していた。

( ^ω^)「おー。いつ見てもすごいお・・・・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「さっさとしなさい!」

その一声で現実に引き戻されたブーンは、急いで階段を駆け上がった。

ξ゚⊿゚)ξ「こんにちわー」

境内には人気がなく、ツンの声が反響している。
動物の鳴き声も全くせず、不気味なほど静まり返っていた。
奥に進んで行くと、一人の老人が家の前に座り込んでいるのを見つけ、
ツンは声をかけた。

ξ゚⊿゚)ξ「荒巻お爺ちゃん? 元気?」

/ ,' 3「なんじゃい? わしは荒巻というものじゃ」

こちらに気づいたお爺さんの返事は、会話として成り立っていなかった。

ξ゚⊿゚)ξ「荒巻お爺ちゃん! 元気?」

全く同じ質問を繰り返した。

/ ,' 3「おお、ツンちゃんかい。元気じゃよ。また会ったのぅ」

荒巻はブーン達を気に入っていたのか、彼等が神社を訪れた時には必ず、ここに座っていた。

( ^ω^)「お久しぶりですお」

/ ,' 3「ブーン君かいな。顔色が優れんようじゃが、大丈夫かいの?」

見た目も、言動も、服装さえも、その辺のおじいさんと全く変わらない。
目立ったところと言えば、ポケットにこの神社で買える番いのお守りの一つを、繋いでいることぐらいだ。

( ´ω`)「大丈夫・・・・・・だお」

ブーンは伏し目がちになる。それを知ってか知らずか、荒巻はさらに平凡な話題を振る。

/ ,' 3「ショボン君とドクオ君は元気でしとるんかいの?」

( ´ω`)「元気ですおー」

/ ,' 3「そうかい。それはいいことじゃの」

何も言わないブーンに痺れを切らしたツンが、早口にまくし立てた。

ξ゚⊿゚)ξ「お爺ちゃん、私たち・・・・・・のんぐっ!」

何かを口にあてられたように喋らなくなったツンの方を見ると、口をパクパクと動かしていた。

( ^ω^)「なに遊んでるんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「違うのよっ! ってアレ? 声が出る・・・・・・」

ツンは呆然とした様子で、喉元を触っている。

( ^ω^)「からかってるのかお?」

ξ#゚⊿゚)ξ「違うって言ってるでしょ!」

またもツン右足がブーンを捉える。

(  ゚ω゚)「はうぅうぅ!!」

甲高い悲鳴をあげて境内を転げまわるブーン。

/ ,' 3「ツンちゃん。儂は未来を読むことができる。だから、わかったことがある。少しだけ、ヒントをあげよう」

荒巻の声が若返ったかのように鋭く、力強いものになる。

/ ,' 3「死んだ少年から逃れる方法。それは、人が助けを求める場所に居る者。そこが始まり、そして終わり」

ξ゚⊿゚)ξ「助けを・・・・・・求める場所?」

荒巻は座りながら眠っていた。
これもいつものことだ。
直接的なヒントはくれず、ブーン達に考えさせる。

一度、なぜ直接ヒントをくれないのか聞いたこともあった。
その時だけははっきりと答えてくれたのを、ツンは今でも覚えている。

ξ゚⊿゚)ξ(未来を直接変えることはできない・・・・・・か)

(;^ω^)「ツン、お爺ちゃんはなんて言ってたんだお?」

ブーンは死の淵からやっとこさ生還したようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「人が助けを求める場所に居る者。そこが始まり、そして終わり。だって。あんたわかる?」

(;^ω^)「天国とかかお?」

助けを求める場所、で最初に思い立った場所を口に出すブーン。

ξ゚⊿゚)ξ「もしそうだったら、お爺ちゃんの予言は犠牲者が出ることね」

心にもないことを言うツンだったが、ブーンの方はヒントの回答探しに夢中で、
その皮肉は受け流されていた。

ξ゚⊿゚)ξ「行くわよ。雨も降りそうだし、ね」

ついさっきまでは水平線上にあった暗雲は、すぐそこにまで来ていた。

(;^ω^)「わかったお」

2人が去った神社は雨に彩られていく。
それは、老人の座っていた石も例外ではなかった。







(´・ω・`)「それじゃ、僕はこっちだから」

ドクオに別れを告げたショボンは、道を曲がって行った。

(´・ω・`)(ドクオも、もうちょっと正直になれば、すぐに気づくのになぁ)

そんなことを考え、苦笑いしているうちに家に着いた。
そして、玄関からすぐのところにあるシャキンの部屋に向かう。
ノックして、返事を待たずに入った。
それはこの部屋から返事が返ってきたことがないからだ。

(´・ω・`)「兄さん・・・・・・」

シャキンは3年前と変わらない姿のままベッドに寝ていた。

(`・ω・´)「ショボ、か」

元気のない双眸がショボンに向けられた。

(´・ω・`)「ああ、兄さん。悪いんだけど、もう少しだけ呪いのことを話してくれない?」

(`・ω・´)「ああ。その話か。・・・・・・呪い?」

シャキンの顔が何かを思い出そうとして歪む。

(`・ω・´)「そうだ、呪いだ! 呪い! ・・・・・・っくそ。そういうことか」

一人で納得して天井を恨めしそうに睨んでいた。

(´・ω・`)「兄さん、どういうこと?」

シャキンはベッドから起き上がり、強い口調で言い切った。

(`・ω・´)「お前も、呪われたのか」

(´・ω・`)「っ! うん、たぶんだけど」

雨が屋根に当たる音が聞こえてくる。
それに混じってときどき雷が空を奔るのが見える。

(`・ω・´)「そうか、それで。この呪いは部外者には話すことができないんだ。椅子に座れショボ。
       俺の知っていることを話してやる。お前を同じ目に合わせるわけにはいかない」

言われたとおりに、勉強机とセットのいすに座るショボン。

(`・ω・´)「俺が呪われたのは3年前だ、お前も知っている。
       あのとき失った親友は、その呪いに俺たちが打ち勝てなかった代償だ」

ショボンはシャキンの言葉の中にあるヒントにすぐ気がついた。

(´・ω・`)「打ち勝てる? どういう意味?」

核心に迫る言葉に身を乗り出すショボン。

(`・ω・´)「ああ、例の荒巻の爺さんにな、俺たちも相談しに行ったんだ。最初に行った時にはいなかったが。
       それから交代で神社を訪ねていて、3人目の時にやっと会うことができた」

(´・ω・`)「何て言われたの?」

(`・ω・´)「一言だけだ。見つけてあげなさい、だったらしい。俺たちはそれをまだ見つかっていない少年の死体だと考えた。
      そこで灯台周りや、警察に行ったりしたが、結局見つけることはできなかった。その結果がこのざまさ」

(´・ω・`)「死体を・・・・・・。確かに、僕たちが最初に集められたとき、みつけてください、ってメールが来      てた。他の人にも来ていたみたいだし」

(`・ω・´)「そうか・・・・・・。悪いが、俺が知っているのはそれだけだ。後は、お前自身で解決してくれ」

立ち上がり、部屋から出た。そっと扉を閉めた後、中からは物音ひとつ聞こえなかった

(´・ω・`)(とりあえず、皆に連絡しないと)

ポケットから携帯を取り出し、いつも使っているチャットを開いた。







('A`)「はぁ・・・・・・呪いを解いたら、か」

家に着いたドクオはすぐにPCを立ち上げ、巨大掲示板へアクセスする。

('A`)「まちBBSっと」

普段は覗かない自分の地方の板を一通り漁る。
ドクオの予想通り、呪いに関するスレがあった。


【犠牲者は6人目】○△市の灯台呪いPART4【とどまることを知らず】(432)


すぐにスレを開き、書き込みを順に確認していく。

('A`)「っち」

スレに書いてあるのは、大抵ツンとショボンの言っていたことと同じだった。
最後までスクロールしてみたが、とくに有益な情報は見つけられなかった。

('A`)「呪われたかもしれない、助けてくれ!」

何らかのリアクションを期待して書き込んだのだが、
掲示板に書き込まれたドクオの言葉は文字化けして、読めるようなものではなかった。

('A`)「なんでだ?」

その後数回にわたって書き込んでみたが、やはり結果は同じであった。

('A`)「とりあえず、結果報告だな」

ドクオはチャットに入室した。
既に三人とも入室して、ドクオを待っていたようだ。


(´・ω・`)【すごい降ってきたけど大丈夫だった?】

ξ゚⊿゚)ξ【最悪。雨でびしょ濡れだわ】

(´・ω・`)【おっと、ドクオもきたか、誰から話す?】

ξ゚⊿゚)ξ【私たちから。荒巻お爺ちゃんに話を聞いたんだけど
      人が助けを求める場所に居る者。そこが始まり、そして終わり、だって】

('A`)【助けを求める場所に居る者、か。どう思う?】

川 ゚ -゚)【ここであってるか?】

('A`)【!?】

ξ゚⊿゚)ξ【あってるわよ】

( ><)【ビロードなんです!】

(´・ω・`)【ツンにきいたのかい?】

川 ゚ -゚)【そうだ(なんです)】(>< )

ξ゚⊿゚)ξ【みんなで、相談するのにいいと思ったんだけど。デレは連絡先がわからなくて・・・・・・】

(´・ω・`)【そうだね。ところで、ブーンは? ブーンのパソコンをツンが使ってるみたいだけど】

ξ゚⊿゚)ξ【ああ、そこで寝てるわ】

(´・ω・`)【・・・・・・。御愁傷さま。話を戻すけど、助けを求める場所ってどこを想像する?】

川 ゚ -゚)【天国】

( ><)【空、なんです】

ξ゚⊿゚)ξ【二人ともブーンと同じような意見ね】

(´・ω・`)【ドクオ、でてきなよ。ドクオはどう思う?】

('A`)【orehaaaa】

ξ゚⊿゚)ξ【落ち着きなさいよ】

('A`)【すまん。俺も2人とお同じだ】

(´・ω・`)【僕は違う意見だ。僕は、病院なんじゃないかと思う】

川 ゚ -゚)【ふむ、確かにそうだな】

(´・ω・`)【空や、天国みたいな漠然としたものじゃなく、地に足がついたものだと思うんだ。でも・・・・・・】

( ><)【なんで病院がヒントなのかわかんないんです】

ξ゚⊿゚)ξ【そうね・・・・・・他に何かわかったことは?】

('A`)【俺はネットで調べてみたが特にいい情報はなかった】

(´・ω・`)【それじゃあ、僕だね。兄さんも同じ呪いにかかったことがあるみたい。
      それで、呪いの話は呪われた人同士でしかできないみたい】

ξ゚⊿゚)ξ【それでね(か)!】('A`)

(´・ω・`)【思い当たる節があるの?】

ξ゚⊿゚)ξ【あ、ごめん。話を続けて】

(´・ω・`)【うん、それで、この呪い、打ち破れるかもしれないんだ】

('A`)【マジかよ。助かったぜ】

ξ゚⊿゚)ξ【本当?】

川 ゚ -゚)【本当か?】

( ><)【本当なんですか!?】

(´・ω・`)【最後まで聞いてくれないか。兄さんの予想だと、亡くなった少年の死体を見つければいいみたいなんだけど】

ξ゚⊿゚)ξ【そんな、いつの事件かも知らないのに】

('A`)【その少年が死んだのは、たぶん七年前だ。ネットにそんな情報があった】

川 ゚ -゚)【うちの父さんに聞いてみよう。地元の新聞社に勤めているからな】

(´・ω・`)【お願いするよ、クーちゃん】

川 ゚ -゚)【その、クーちゃん、って呼び方はやめてくれって言ってるじゃないか】

(´・ω・`)【昔からの癖だからね。善処するよ】

ξ゚⊿゚)ξ【今日わかったのは、このくらい?】

( ><)【質問なんです】

(´・ω・`)【なんだい?】

( ><)【体がないのに、どうして死んだってわかるのか、わかんないんです】

川 ゚ -゚)【この前は結局答えが出なかったわけだしな】

('A`)【自殺、事故死、殺人のどれか、もしくは生きてどっかをうろつき回っているか。クーさん、それも調べてもらってもいいですか?】

川 ゚ -゚)【クーと呼んでくれ。わかった。ところで、ドクオ君は打つのが早いなぁ】

('A`)【い、いいやそんなことはないdせす】

(´・ω・`)【だから落ち着きなって】

ξ゚⊿゚)ξ【それじゃ、私は家に帰るわ。わかったことがあれば連絡ちょうだい】

('A`)【それじゃあな】

(´・ω・`)【お疲れ】

( ><)【お疲れなんです】

川 ゚ -゚)【うむ、また】

(´・ω・`)【僕もそろそろ。クーちゃんと、ビロードには、呪いの概要を送っておくよ】

川 ゚ -゚)【ああ、助かる。それじゃ私も】

( ><)【ありがとうなんです。僕もなんです!】

('A`)【じゃあな、みんな】







( ^ω^)「お・・・・・・」

ブーンが目を覚ました時には、みんなすでに退室していた。

( ^ω^)(雨が降ってきて、ツンと急いで家に帰ってそれで・・・・・・)

そこから先の記憶が抜け落ちていることに気づいた。
思い出そうとすると、阻止するかのように股間が痛みを訴える。

( ^ω^)(思い出さないようにするお)

黙って過去ログを読む。

( ^ω^)「呪いを解く方法があって、よかったお」

そう呟くと、そのままパソコンを閉じて風呂に入ろうと、携帯をポケットから出した。
その時、ドクオから一件のメールが来ていることに気づいた。
そこには、某巨大掲示板のリンクが張ってあった。

こんなスレがあったから、一応、送っとく。

と一言。

それだけ確認すると、一階に下りて行った。


△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り7日△▼△▼△▼△▼


インターホンが鳴った。

( ^ω^)「わざわざ御苦労さまですお」

クーとビロードを出迎えるブーン。
これで、デレを除く全員がそろった
前日の大雨は嘘のように収まり、いったん集まることにしたのだ。

ξ゚⊿゚)ξ「クー、どうだった?」

川 ゚ -゚)「ああ、聞いてきたぞ。7年前に行方不明になった少年がいるらしい」

いったん区切って、続けた。

川 ゚ -゚)「事件の詳細はこうだ。隣の学校の生徒が修学旅行の前日に行方不明になった少年がいた。
     彼は件の灯台をすごく気に入っていて、何かあるとすぐにそこへ向かっていたそうだ。
     それで、その日以来少年の姿を見た人はいない」

部屋の中から聞こえるのはクーの声だけ。
中を見なければ、6人もいることに気付かないほど静まり返っている。

川 ゚ -゚)「それかららしい。毎年、修学旅行の前夜に不可解な事件が起きるようになったのは」

( ><)「修学旅行に行けなかったなんて可哀想なんです」

ビロードが憐憫の言葉を発する。

('A`)「だが、他人を巻き込もうとするのは許せねぇ。こんなことは今回で最後だ」

( ^ω^)「でもどうするんだお・・・・・・海に落ちてたりしたら捜しようがないお」

呪いが必ず解けるものであるとは限らない。
そもそも理不尽であるからこそ、呪いなのだ。
最悪の可能性を全員が想像する。

(´・ω・`)「とりあえず、わかることからまとめていかないと。僕たちは解かなきゃいけないんだ。
      じゃないと、一生傷を背負って生きていかなきゃならなくなる」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね。できることからしていくのが最善ね。
      今日は、チームで行動しましょ。何かわかったらすぐに連絡すること」

結局、終始ツンとショボンがリードし、すぐに決まった。

ξ゚⊿゚)ξ「私とブーンとビロードは図書館の新聞で過去のことを調べるわ」

(´・ω・`)「それじゃあ、僕とドクオとクーちゃんは警察に行こうか。何か教えてくれるかもしれない」

二チームに分かれ、それぞれの行動を開始した。







( ^ω^)「図書館って過去の新聞も読めるのかお」

( ><)「最近は全部電子情報になって、保存してあるんです」

太陽は力強く輝いているが、その熱は中にまで届かず、快適な温度が保たれている。
○△市中央図書館、ブーン達が住む地域の近隣にある図書館の中では最大で、シアタールームまで入っている。

ξ゚⊿゚)ξ「検索用のパソコンは埋まってるし、新聞を片っ端から探すとなるとだいぶ手間ね」

( ><)「ちょっと待っててくださいなんです」

ビロードはそういって受付に行くと、なにやら交渉している。

ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」

嬉しそうに駆け戻ってきたビロードの手には、プラスチックの板と鍵が握られていた。

( ><)「VIPルーム使用許可が下りたんです!」

この図書館は、とある個人の資産家が莫大な融資をしたおかげで、かなり贅沢なつくりになっている。
窓際に、一般の人が自由に使えるように、無料で使えるPCが数十台並べてあるだけでなく、
高機能PCが数台、個室に設置されている。

この個室に入るためには、特別な身分証明書と、ある程度の金銭が必要であるはずなのだが、
ビロードはその権利を、難なく手に入れて戻ってきた。

ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、お金はどうしたの?」

ツンの疑問はそのことを知っていたから出てきたものだ。

( ><)「えっと、僕は払わなくていいって言われたんです」

( ^ω^)「おっお、すごいお」

ビロードのおかげで、個室を利用できるようになった三人。
中は無駄に広くなっており、ソファーやマッサージ機まであった。
すぐにPCのスイッチを入れ、新聞の検索を始める。

( ><)「一台じゃ効率が悪いんです!」

三人の中で、一番PCが得意なブーンが作業をするのを、後ろから見ていたビロードは、
連絡用の内線電話で不平を述べた。
すぐに係りの人がノートPCを二台持ってきて、使いやすいように置いてくれた。

ξ゚⊿゚)ξ「恐るべし、VIP待遇」

( ^ω^)「だお」

この年でお金の恐ろしさを体感した2人だった。

( ><)「見つかりましたか?」

( ^ω^)「全国紙には乗ってなかったお」

ブーンが調べていたのは有名全国新聞。
しかし、そのなかにこの地域で起きた小さな事件のことは、毛の先ほども掲載されていなかったようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・あったわ」

もっとも乗っている確率が高いと踏んでいた地方新聞、ツンはその中から7年前の事件の全貌を見つけ出した。
ブーンとビロードが後ろから画面を覗き込む。

ξ゚⊿゚)ξ「ここ」

ツンはその部分を指でさし、読みあげた。

ξ゚⊿゚)ξ「【□◇中学校の生徒が、修学旅行の前日から行方不明になっている。
      修学旅行の前日、初老の老人から、警察に灯台に子供が倒れている、という通報があり、
      現場に警察が向かったが、老人の示した場所には誰もいなかった。
      警察は、老人の思い違いとして、片づけたようだ。
      現在も捜索中。少年を見かけたときは下記に連絡下さい】」

その下には行方不明になった日の少年の服の特徴と連絡先が書いてあった。

( ><)「お年寄りの言うことが本当だったら、殺人事件の可能性もあるんです!」

ξ゚⊿゚)ξ「調べるのはこれだけでいい?」

ツンがノートPCを閉じようとすると、ブーンが制止する。

( ^ω^)「ちょっと待つお。その記事を印刷してくれお。それで、まだ調べてほしいことがあるんだお」

( ><)「何を調べるんですか?」

同じくPCを閉じようとしていたビロードも、動作を止め尋ねた。

( ^ω^)「過去6年間の事件の記事だお。もしかしたら何か見つかるかもしれないお」







('A`)「警察っていったら中央警察署か?」

ブーンの家から高い建物が見える。
その建物は全国で最も高い警察署。

川 ゚ -゚)「そこしかないだろうな。あそこのモララーさんはすごく丁寧な方だぞ」

(´・ω・`)「会ったことあるの!?」

クーとショボンが話しながら歩く。
幼馴染である二人は、クラスが離れてから会話も減ったが、今でも付き合っていると思われているほど仲がいい。
ドクオはそんな様子を、2人の後ろを歩きながら見ていた。

川 ゚ -゚)「ついたな」

警察署は近くで見るとなおさら威圧感がある。
その前に立っているだけで、何か悪いことをしたような落ち着かない感じになってくるのは、
ショボン達だけではないだろう。

(´・ω・`)「入ろうか」

ショボンでさえ、言動から緊張がにじみ出ていた。

('A`)「あの、すいません」

一回のフロント部分があまりにも広く、どこに相談すればいいかわからなかった3人は、
とりあえずインフォメーションカウンターで話を聞くことにした。

/ ゚、。 /「ようこそ、○△市中央警察署へ。何かお困りですか? それとも観光ですか?」

この警察署、高さを生かし、屋上で展望台をやっている。
どっかの資産家が予算を大幅に増やしたからの所業だそうだが。
署内にも歴代署長の写真とならんで写真が飾ってある。

('A`)「あれか・・・・・・。ワカンナイ・R・ネスク!?」

額縁の下にある名前を呼んで驚愕する。
その声にショボンとクーが振り向いた。
ドクオは気恥ずかしさを感じ、手を振って誤魔化した。

('A`)(すげぇな。アイツん所、金持ちだったんだな)

川 ゚ -゚)「おい、ドクオ君! 行くぞ」

クーに声をかけられて、現実に引っ張り戻される。

('A`)「あ、すいません」

2人の後に続き、エレベーターに乗った。

川 ゚ -゚)「ドクオ君、さっきは何を見ていたんだ?」

('A`)「いえ、ビロってあの有名な資産家の子供だったんですね」

高速エレベーターよりも速くドクオの心拍数は上昇していく。

川 ゚ー゚)「知らなかったのかい?」

微笑むクーに視線を奪われていたドクオだが、無情にも上昇運動が止まり、扉が開いた。

(´・ω・`)「さって、みんな失礼のないように」

扉から出ると、真っ赤な高級絨毯が奥へと続いている。
訪ねてくるのが雨の日でなくてよかったと、心から思うドクオであった。

( ・∀・)「いらっしゃい、よく来たね」

椅子に座っていたのは、ドクオの予想よりもだいぶ若い男だった。

( ・∀・)「おっと、クーちゃんじゃないか」

モララーはクーと知り合いらしく、軽い挨拶を交わしている。
クーもモララーの右手が尻にのびたところを叩きながら、普通に挨拶していた。

('A`)「あれ? 変態?」

(´・ω・`)「ドクオ、静かに! 聞こえるだろ」

クーとのスキンシップが終わったのか、男がドクオ達に向きなおった。

( ・∀・)「まぁ、座ってくれ」

モララーが指示したいかにも高そうなソファーに座る。
全員が座ったのを確認すると、モララーは自己紹介を始めた。

( ・∀・)「クーちゃんは久しぶり。他の御二人は初めまして。
      ○△市中央警察署、署長のモララーだ。年は今年で29。好きなものはかわいい女の子さ。
      それと断じて変態ではない」

最後の一文を最も強調して紹介を終えた。

( ・∀・)「それで、なんの用だい?」

クーからドクオとショボンの紹介が既にあったらしく、すぐに要件を聞きに入る。

( ・∀・)「この後も、シンディやクラノとの予定が詰まっているので、早めにお願いしたい」

川 ゚ -゚)「また女性とのお付き合いですか?」

クーか何かを呟くと、苦笑いした後、携帯を取り出して電話をかけ始めた。
全部は聞こえなかったが、どうやら約束を断っているらしい。
そんな電話を何本か繰り返して、やっと、ドクオ達に向きなおった。

( ・∀・)「いや、はは。時間はできたよ。どうぞ、話してくれ」

とりあえず、とドクオが7年前の事件について尋ねた途端、モララーの様子が目に見えて変わった。
ドクオが話を続けようと口を開くと、右手を挙げて制止された。

( ・∀・)「灯台少年の話か」

川 ゚ -゚)(´・ω・`)「!?」('A`)

話の先を読まれ、困惑する3人。

( ・∀・)「いつのことから話せばいいのかな・・・・・・。君たちに直接関係のあるところからにしよう。
      単刀直入に言うと、同じようなことを聞きに来ている学生が毎年居るんだ。
      少なくとも俺が署長になった3年前からな」

('A`)「じゃあ、っっっのことも!」

一番重要な部分だけが言葉になっていなかった。

( ・∀・)「言わなくてもわかるよ。自分で調べたからね。警察の力は使えなかったから。
      呪い、みたいな曖昧なものに労力は割けないってね。だから、我の通せる役職に就こうと思った。
      その結果が今さ。だけど、何もうまくいかず、3年目が来てしまった」

川 ゚ -゚)「モララーさん、何かわかっていることはないのですか?」

クーがソファーから乗り出す。

( ・∀・)「当時の事件を扱った警官の話も後で聞きなさい。そうできるように、取り計らってあげよう」

ありがとうございます、と3人が同時に頭を下げた。

( ・∀・)「警察として、公になっていることを全て教えてあげよう」

モララーは彼が知っているであろうこと、その全てを話した。
まとめると、こうだ。

少年の行方不明事件は、修学旅行の前日に起きた。
その日、子供が灯台に倒れている、という通報があっったが、現場に向かった職員が確認しても何の痕跡もなかった。

その年から、毎年修学旅行前日に、近隣の中学校の生徒が犠牲者となっている。
警察は行方不明として事件を片付けたが、モララーは殺人事件だと疑っている。

ということだ。

( ・∀・)「こんなものか。後は個人情報だから名前は言えないけど、確か2年前の犠牲者は生きてると思うよ」

('A`)「生きてるって、っっっにあってですか!?」

ドクオがモララーの目と鼻の先まで迫る。
額をぶつけなかったのは、ひとえにショボンが服を引っ張ったからだ。

( ・∀・)「たぶん、ね。その子が警察を訪ねてきたことも覚えているし、
      今君たちに話したことと、ほとんど同じ内容のことを話してあげたから」
  
(´・ω・`)「その人の名前を教えてもらうことは・・・・・・」

ショボンが食い下がる。それも当然だ。少しでもヒントがほしいのだから。
だが、それは断固たる言葉で拒否される。

( ・∀・)「私も公務につく者だからね。いくら君たちに味方してあげたくても、個人情報を渡すことはできない。
      そもそも、さっきのラインでもかなり危ういんだから」

川 ゚ -゚)「あ、モララーさん、さっきの件ですが奥様にお伝えしておきますね」

電話のことを言っているのだろうか、それともおしりを触れようとしたことを言っているのか、
わりと真剣な目でクーが言った。

(;・∀・)「ちょまっ、これだけは言えないんだ。たとえこの身引裂かれようとも。私は職務を全うした、と彼女には伝えておいてくれ」

川 ゚ -゚)「あなたを八つ裂きにするのは奥さんですよ。落ち着いてください。ここまで言って駄目なら素直に諦めます」

どうやら、クーとモララーの間で話は纏まったようだ。
結局、モララーはその人の名前を言わなかった。

( ・∀・)「それでだな、当時現場に向かった警官を呼ぼう、隣の部屋で好きなだけ質問してくれて構わない」

そう言ってモララーは電話を取り連絡を入れた。

( ・∀・)「俺は仕事があるから、帰るときにまた声でもかけてくれ」

ドクオ達を隣の部屋に案内し、出て行った。

('A`)「ブーン達はもう終わってるかな」

(´・ω・`)「調べるだけだからね。話を聞いたら合流して、これからのことを決めないと」

ショボンが携帯を開き、確認のメールを送信した。その返信が届く前に、
携帯はポケットに仕舞われることになったが。

(,,゚Д゚)「ギコ、だ」
  _
( ゚∀゚)「おっぱい!」

入ってきたのは無表情な男と馬鹿。
それぞれが自己紹介をした。

川 ゚ -゚)「あの、それでですね。お聞きしたいことがいくつかあるのですが」
  _
( ゚∀゚)「君は、いいおっぱいだ。合格!」

ジョルジュを無視してギコが答える。

(,,゚Д゚)「俺たちはある少年の行方不明事件を捜査していた。わかることであったら全て話そう」

では遠慮なく、と前置きしクーが質問する。

川 ゚ -゚)「通報された老人の指し示す場所に事件性の痕跡は?」

(,,゚Д゚)「最初は、こいつジョルジュが。次は俺が念入りに調べたが、特にそれらしいものはなかった」

ギコの鋭い目つきにクーは一歩も引かずに質問を重ねる。

川 ゚ -゚)「その後、少年の情報はありましたか?」
  _
( ゚∀゚)「ねぇ、おっぱい?」

1秒後にはジョルジュは後ろの装飾を巻き込み、派手な音を立て吹き飛んだ。

(,,゚Д゚)「ない」

川 ゚ -゚)「そうですか・・・・・・私からは以上です。ありがとうございました。2人はなんかある?」

クーはドクオとショボンに振り向き、尋ねる。

('A`)「俺は、ない」

終始クーとギコのやり取りに圧倒されていたドクオは、首を横に振った。

(´・ω・`)「僕もないよ」

川 ゚ -゚)「そうか、以上です。ありがとうございました」

そろって頭を下げた。

(,,゚Д゚)「・・・・・・そうか。頑張れよな。死体さえ見つけりゃいいんだろ?」

川 ゚ -゚)「はい、たぶん」

そう言って、残骸になったジョルジュを拾って出て行った。

('A`)「さ、帰るか」

その一言で、3人とも席を立った。

川 ゚ -゚)「ああ、そうしよう」

(´・ω・`)「お、ブーンたちからメールが来てる」

携帯を弄りながらエレベーターに乗り込むショボン。

(´・ω・`)「分かったことがあるから、いったん集合しよう、だって」

川 ゚ -゚)「わかった、どこに行けばいい?」

クーの質問にショボンが答える必要はなかった。
1階に着くと、ブーンに出迎えられたからだ。

( ^ω^)「おっお。ちょうど今来たところだお。とりあえず、近くのファミレスに行くお」

ブーンについて外に行くと、ツンとビロードが待っていた。
5人ですぐ隣の店に入る。

ξ゚⊿゚)ξ「こんな感じ」

机の上に資料が並べられる。

( ><)「上から順に古いものなんです!」

それぞれ、ビロードが簡単に説明する。

(´・ω・`)「この、老人の話は僕たちも聞いた。こっちの紙は?」

( ^ω^)「過去六年間の事件の記事だお。犠牲者の名前は、未成年だから出てないけど、役に立つかもと思って持ってきたお」

新聞のコピーが机の上を埋め尽くした。

( ><)「僕たちもまだ全部読んでないんです」

川 ゚ -゚)「全部読む必要はないな。実は警察署で割と核心に迫る情報が手に入った」

クーはざっと新聞に目を通して、一枚の記事を一番上に持ってきた。

川 ゚ -゚)「二年前の犠牲者は生きているらしいんだ」

新聞記事の内容は、女子中学生が落石事故に巻き込まれ、奇跡的に助かったというもの。
日付はやはり、修学旅行の前日。

( ^ω^)「この女の子かお?」

(´・ω・`)「間違いないだろうね。何とかしてこの子に会ってみないと。何か知っているかも」

そこには市内で最も大きい病院名が記載されていた。

('A`)「あれだけ広い病院でどうやってこの女の子を探すんだ? 聞いて教えてくれるもんじゃないだろ」

どうやって少女の入院病室を探すかに頭を捻る。

( ^ω^)「友達ですっていうのはどうだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「友達の名前を知らない人間がどこにいんのよ」

騒がしい店内の一角。
注文も頼まずに静かに考え事をしている様は、かなり異様な光景であった。

( ><)「どうしたらいいのかわかんないんです!」

ビロードが持っていた紙を机の上に放り匙を投げた。

('A`)「頑張って考えてくれよ」

ドクオが説得しようとするが、ショボン以外、全員が根を挙げているということを隠しもしない。
ブーン達のテーブルの空気が一段と重いものになる。

(´・ω・`)「そうだよ。もう少し考えてみようよ」

ξ゚⊿゚)ξ「約一時間も考えてたのよ? 6人も。それで答えが出ないのなら、別方法のアプローチをすべきじゃないの?」

ちょっとしたいがみ合いが、溜まりきったストレスのせいで、口げんかに発展する

('A`)「これが今、一番重要なヒントだろ! これを考えなくてどうすんだ?」

ξ゚⊿゚)ξ「そんなことはわかってるわよ! でもそれだけに囚われてたら、わかることもわかんなくなるんじゃない?」

(#'A`)「これだから、理系脳は・・・・・・」

ξ#゚⊿゚)ξ「文系だったら何かわかるの? じゃあ、答えてみなさいよ! 早く!」

一瞬の隙をみて、クーが喧嘩に割って入った。

川 ゚ -゚)「落ち着いてくれ。喧嘩していたら貴重な時間が無駄になる」

( ^ω^)「そうだお。落ち着くお、2人とも」

ヒートアップしだした2人の口論は、ブーン達の言葉では止まらなかった。
すぐにドクオが机を激しく叩き、店から出て行った。

(´・ω・`)「僕、追いかけてくる」

周りの客の視線が集まる中、追いかけるようにショボンが店を後にした。

ξ#゚⊿゚)ξ「あーもう。腹立つわねぇ」

( ^ω^)「ツン、喧嘩したら駄目だお」

そうツンを諫めながら、店員に食べ物を注文した。

( ><)「これからどうするんですか?」

ブーンは、持ってこられたハンバーガーを頬張りながら顔をしかめる。

( ^ω^)「困ったお。ヒントなしじゃあ何にもわからないお」

川 ゚ -゚)「そうだな。何かいい案はあるか?」

その質問には誰も答えられず、ブーンが食事をする音だけが続く。
やがて食事をおえたブーンが、思い出したように提案した。

( ^ω^)「とりあえず病院に行ってみるのはどうかお? うまくすれば見つかるかもしれないお」

川 ゚ -゚)「かなり賭けだが、現状それしかないな」

それなら、とクーが席を立った。
勘定を済まし、店から出て病院に向かう。
警察署のすぐ隣にある病院は、これまた特別大きく、中には温水プールなどの健康維持施設がある。

( ><)「この病院大きいんです!」

川 ゚ -゚)「ビロードは初めてなのか?」

はいなんです、とはしゃぐように答えるビロード。
背が低いせいか、クーと並ぶと仲のいい姉弟にみえないこともない。

( ^ω^)「お?」

ツンと同じ金色の渦巻き髪の少女が角を曲がっていくのを見つけて、ブーンは無意識に隣にいるツンを確認していた。
当の本人は、ドクオと喧嘩してしまったことをかなり後悔しているようだ。
さっきから一言も話していない。

ξ゚⊿゚)ξ「なによ?」

ブーンの視線に気づき、にらみ返すが、その視線にはいつもの覇気が宿っていない。

川 ゚ -゚)「病院にきたものの、さて、どうするか」

( ^ω^)「お・・・・・・」

返答に困り、黙り込む。
とりあえず病院に行こう、と言っただけで特に方法は考えていなかったからだ。

( ><)「困ったんです」

せっかく答えに近づくためのヒントを提示してもらったのに、動けない。

川 ゚ -゚)「いっそのことアタックしてみるか」

そう言って、フロントに向かっていった。

ξ゚⊿゚)ξ「いけるの?」

1分もせずにクーは戻ってきた。

川 ゚ -゚)「駄目だった」

予想はできていたことだったが、4人はため息をついた。

( ^ω^)「面会時間もあるお」

フロントの看板に面会時間が書いてあった。
親族を除く見舞いは18:00時までで、既に17:00時を回っていた。

ξ゚⊿゚)ξ「どうすんのよ」

誰にともなくツンが呟く。
その声はいきかう人々の音の中に消えていく。

( ^ω^)「どうしようもないのかお? ブーンたちは虐殺を待つだけなのかお?」

川 ゚ -゚)「諦めるな、ブーン。まだ何もかも終わったわけじゃない。別のアプローチを探すしかない。
     行ってみたい場所があるんだ。ついて来てくれないか?」

行き詰っていると感じていたブーンは、二つ返事でクーに了承した。

( ><)「どうするんですか?」

病院を出て自転車で移動する。行先はクーの知り合いの家だそうだ。

川 ゚ -゚)「簡単なことさ。呪い、があるならそれを専門にしている人がいても、おかしくはないだろ?」

クーの言うことはもっともだが、そんな知人を持っている人はそんなに多くない。

( ^ω^)「そういう知り合いがいるのかお?」

僅かな希望をみつけ、表情が明るくなる。

川 ゚ -゚)「少し変わった人だがな、っと着いたぞ」

そこは荒巻のおじいさんが現れる神社とは比べ物にならないほど小ぢんまりした社だった。

川 ゚ -゚)「こんばんわ。ハイン」

社の中は様々な呪術用品で埋め尽くされていた。
その中の一つにブーンが触ろうとしたところ、怒声が飛んできた。
声の元は、まだ10代に見える女性からのものだ。
巫女装束のような服がとてもよく似合っている。

从#゚∀从「ばかやろう。死にてぇのか? 
       そいつはなぁ、触れたところから呪術を送り込み、内臓を引き裂くっていう呪いがかかってんだよ」

見るみる間に、ブーンの顔色は真っ青になった。

川 ゚ -゚)「気にしなくていい。私も子供のころ触ったが平気だった」

从 ゚∀从「お前いは呪いに耐性があんだよ。他の奴が触ってみろ。一瞬でお陀仏だ」

ハインは座布団を4枚放り投げた。

从 ゚∀从「で、何の用だ? お祓いか?」

ケケケ、と下品な笑い方をする。そんな用で来るわけがない、と思っているのだろう。
だが、次のツンの言葉でハインは腰を抜かしそうになる。

ξ゚⊿゚)ξ「お願いします」

从 ゚∀从「は?」

まさか聞き返されるとは思ってなかったツンは困惑する。

川 ゚ -゚)「私たち、どうやらっっってしまったみたいなんだ」

从 ゚∀从「マジかよ。俺から見りゃお前を呪いに掛ける奴の方が吃驚なんだが」

ハインは立ち尽くしているブーンとビロードに、座れ、と指示を出した。

( ^ω^)「僕らの言ってるっっってのがわかるのかお?」

座布団の上に腰をおろして尋ねた。

从 ゚∀从「呪い、だろ。呪術師の俺にとっちゃ、その程度のまやかしは効かねぇ」

川 ゚ -゚)「どうやら認識を改める必要がありそうだな。どうだ? 解除できそうか?」

ハインは持っていたお札を全員に渡した。

从 ゚∀从「その紙を強く握ってくれ」

言われたとおり4人とも紙がくしゃくしゃになるまで握る。

从 ゚∀从「んで、開いてみてくれ」

握りつぶされた紙を丁寧に開くと、そこには黒い墨のような跡が残っていた。

( ^ω^)「な、なんだお、これ。どういう仕組みなんだお?」

从 ゚∀从「簡単にいえば、お前らにかかっている呪いの強さを見ただけだ。
      紙ってのは同じ発音で神、ってあるからな。そういう認識をされる。
      だから、お前らの体に染み付いてる呪いが、敵だと判断して攻撃した」

ハインが4人の紙を回収し、一通り見ると難しい顔になった。

从 ゚∀从「こいつはやべぇ。どんな変な所に行きやがった!」

ξ゚⊿゚)ξ「行ってないわよ!」

ツンがすぐさま否定した。

从 ゚∀从「そんなはずはねぇ。普通に暮らしてて、これだけでけぇ呪いにかかるわけがない!」

( ><)「本当なんです! どうなっているのか、わかりやすく教えてほしいんです!」

从 ゚∀从「呪いってのは大別すると2種類ある。一つは生きたまま呪うこと。もう一つは死んだ後呪うこと。
      前者は大したことはねぇ。たいして強い呪いにはならんからな。問題は後者だ。
      人を呪わば穴二つ、って知ってっか? もう呪った本人は穴に入ってるわけだから、非常に強い呪いになる」

説明が終わると同時にクーが再び尋ねた。

川 ゚ -゚)「で、解除できるのか、できないのか」

从 ゚∀从「無理だ」

短く返ってきた言葉は、ブーン達を絶望に落とすのには十分だった。

ξ゚⊿゚)ξ「そんなっ!」

( ^ω^)「どうにもならないんですかお?」

いちばん奥に座っているハインは深いため息をついて答えた。

从 ゚∀从「いくつか方法はある」

( ><)「早く教えて下さいなんです!」

ハインは立ち上がって近くにある棚から小さい紙きれを取り出し、差し出してきた。
受け取ったクーはすぐにそれがなんだか気づく。
残りの3人がよく見ようと後ろから覗き込んでいるときに、ハインは説明を始めた。

从 ゚∀从「俺の師匠の名刺だ。あいつならきっとその呪いを解除できると思う。
      ただむちゃくちゃ高いし、向こう1年は予約で一杯だがな」

名刺には名前と連絡先、そして費用が書いてあった。

( ´ω`)「こんな高い額払えるわけないお・・・・・・」

从 ゚∀从「だろうな。もう一つの方法を教えてやる。呪いってのは未練でできてんだ。
      その未練を断ち切ってやることができりゃ、呪いは必然的に無くなる」

そのための力は貸してやる、というと、奥の部屋に向かっていた。

ξ゚⊿゚)ξ「どこいったの?」

从 ゚∀从「っと、これだ」

奥から出てきたハインはスケッチブックを持っていた。

( ^ω^)「何するんだお?」

从 ゚∀从「これは、な。呪いの中心を描き出すんだよ。どうせ、呪いの中心はわかってねぇんだろ?
      まぁ、黙ってみてろ」

黙ってペンを持ち目をつむるハイン。
一瞬後に、その手はよどみなく動き、見覚えのある風景を描き出した。

川 ゚ -゚)「これは・・・・・・灯台、か」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね。でも、そんなことは前からわかってたわよ?」

ハインから紙を受け取ってまじまじと見るツン。
夜の灯台だろうか。2本の光が海を照らしているようにみえる。

( ^ω^)「お? 光が2本あるお」

从 ゚∀从「そう見えるか? ま、これもヒントの一部になるだろ。
      持ってきな。んで、もう帰れ。もうすぐ陽が沈むからな。
      どうしても困った時にはまた来な」

追い出されるように社を出た。
きれいな夕焼けが西の空を染めている。

( ><)「結局、今まで以上のことはわからなかったんです」

川 ゚ -゚)「そうだな。だが、呪いの元凶を断てば解決できことが分かった」

力強く、クーは言った。
そして、5人は強く頷いた。







('A`)「っくそ」

勢いでファミレスを飛び出したドクオは、ふらふらと家に向かって自転車をこいでいた。

(´・ω・`)「待って、ドクオ!」

後ろを振り向くと、ショボンが猛スピードで追いかけてきていた。

('A`)「何で追ってきたんだよ」

あえて冷たい返事を返す。

(´・ω・`)「戻ろう? みんなで協力しないと」

そんなことも気にせず、ショボンは優しく声をかける。

('A`)「すまん、今日は無理だ。帰る。それに、調べたいこともできた」

(´・ω・`)「なら、僕も手伝うよ」

同行を拒否するための言い訳は逆効果だった。
そのまま一緒にドクオの家に向かう。
途中で何度か断ろうとしたが、全部失敗に終わり、今はドクオの部屋にいる。

('A`)「さって、どうしようか」

ショボンを部屋に残し、飲み物を取りに降りてきたのだった。
結局、何にも浮かばずに戻った。

(´・ω・`)「で、何を調べるの?」

('A`)「ああ、この前、とある掲示板でこの事件について質問をしてみたんだ。その結果が返ってきてるかもしれない」

PCを立ち上げ、ブックマークをしていたスレに飛ぶ。

('A`)「なんだ・・・・・・こりゃ」


【犠牲者は6人目】○△市の灯台呪いPART11【とどまることを知らず】(105)


昨日PART4だったスレは、いつの間にか11まで伸びていた。
最新スレから過去ログに飛び確認すると、ほとんどのレスが『犠牲予定者 降臨!』で埋まっていた。

(´・ω・`)「これは・・・・・・」

('A`)「わかんねぇ。だが、もしかしたらなんかのヒントがあるかもしれない。とりあえず、書きこんでみる」

慣れた動作で書き込む。もちろん文字化けさせないように言葉には細心の注意を払った。
更新ボタンを何度かクリックしているとすぐに反応があった。

('A`)「偽物、ね」

そのほとんどがドクオの書き込みを偽物と判断し、非難するものだった。
すぐに『呪い』と打ち込み、文字化けを発生させると、
スレの勢いは何倍にも膨らみ、どんどん新しい書き込みがされていく。

(´・ω・`)「こんなにたくさんの人が書き込んでいる中で有用な情報なんて見つけられるの?」

('A`)「それは俺にもわからん。が利用してみる価値はある」

『助かる方法、もしくは何か有用な情報を教えてくれ』

結論から言うと有用な書き込みはなく、住民たちはただ囃したて、楽しんでいるだけだった。

(´・ω・`)「明日は学校だし、もう帰るね」

('A`)「ああ、気をつけてな」

玄関まで行き、ショボンを送ると、再びPCの前に座り、馬鹿どもから何とか情報を見つけ出そうとした。







( ^ω^)「もう、七日前かお・・・・・・」

気づいたら灯台にいた。

存在しない入口から、次々と見知った人間が入ってくる。

ξ゚⊿゚)ξ「まずは、一人。呪いから解放されるわけね」

(´・ω・`)「そうだね」

ショボンが同意する。狭い灯台のバルコニーのような場所で、全員が厳しい顔をして立っている。

( ^ω^)「順番なんて関係ないお。この呪いは必ず解くお」

ζ(゚ー゚ζ「まさか・・・・・・本当なの? 本当に呪われたの!?」

みんながブーンに向かって頷く中、デレは顔色を真っ青にして、ブーンに掴みかかった。

( ^ω^)「大丈夫で」

ζ(゚ー゚ζ「適当なこと言わないでよ! 私はまだ死にたくないの。
まだ中学生だよ? 私の人生はここでは終わっちゃいけないの!」

ブーンの言葉を遮り一気にまくし立てる。

ζ(゚ー゚ζ「ねぇ、死にたくないの。私を最初に呪いかから解放して!」

川 ゚ -゚)「残念ながら、順番は選べない」

クーの冷静な声でデレが屈みこみ泣き出す。
その後ろ姿を見て、ブーンは病院でのことを思い出した。

( ^ω^)「デレさん、今日病院にいましたかお?」

ζ(;ー;ζ「いたわ! だから何!?」

ほとんどヒステリックのように質問に叫び返した。

( ^ω^)「いや、それだけですお。デレさんっぽい人を見かけたので・・・・・・」

ζ(;ー;ζ「私が病院にいたらいけないの!? お見舞いに行っちゃいけないの!?
      大好きな近所のお姉ちゃんなの! 綺麗な人だったのに・・・・・・っぐす、えっぐ」

泣き出し、止まらない。誰もデレに声をかけようとは思わなかった。

( ><)「どうやって、解放者はわかるんですか?」

('A`)「数字が浮かび上がってくるみたいだが、詳細は不明だ」

すすり泣く声と波の音だけが聞こえる。

川 ゚ -゚)「っく!」

急にクーが右腕を抑えだした。

( ^ω^)「どうしたんだお?」

デレを除く全員がクーに駆け寄った。
その右腕には蚯蚓腫れのように、7と浮かびあがっていた。

川 ゚ -゚)「私が最初、か。もちろんそんなことは関係なく、これからも手伝わせてもらうが、構わないか?」

ζ(゚、゚ζ「何いってんの、あんた? 解放されたんだから、こんな集団放っておいたらい」

デレが言い終える前に世界が反転する。
7人は抗うすべもなく、意識を失った。



△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り6日△▼△▼△▼△▼


ξ゚⊿゚)ξ「っつ」

どこかに引っ張られる感覚とともに、ツンは目を覚ました。

ξ゚⊿゚)ξ(寝ちゃってたのかな・・・・・・)

灯台に連れて行かれた時の直前の記憶が無くなっていた。
時計を見るといつもの時間を少し過ぎていることに気づく。

ξ゚⊿゚)ξ「ったく、たまには迎えに来なさいよね」

制服に着替え、洗面所で軽く髪を梳く。
台所にあったご飯を冷蔵庫に入れ、家を飛び出した。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン?」

扉を出たツンを待っていたのはブーンだった。

( ^ω^)「お、おはようだお。ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「何でこんなところで待ってたの? インターホンを鳴らしてくれればよかったのに」

ブーンは立ちあがって、ズボンの砂をはたき落とす。

( ^ω^)「ちょっと考え事をしてただけだお。気にしないでくれお」

ξ゚⊿゚)ξ「まぁ、いいわ。さっさと行きましょ。じゃないと遅刻するわ」

ショボンとドクオは待ち合わせ場所に来なかった。

( ^ω^)「仕方無いお。学校で会って謝ればいいと思うお」

ξ゚⊿゚)ξ「そうする」

授業が始まるちょっと前に、2人は学校に着いた。
ツンは、退屈な授業中に呪いの解決方法を考えて過ごしていた。
時間はあっという間に過ぎ、昼休みの始まりのチャイムが鳴る。

( ^ω^)「お、おなか減ったお」

ブーンは弁当箱を取り出した。

ξ゚⊿゚)ξ「あ、私、今日お弁当ないから、学食に行きましょ」

( ^ω^)「わかったお、ドクオ、ショボン、学食に行くお!」

ちょうど廊下で話していた2人に、声をかける。
ドクオは嫌々そうにではあるが、ついてきた。

食堂はすぐに満員になる。
その中で、ドクオとツンが陰鬱な雰囲気を醸し出していると、
ビロードがこっちに気づいて近寄ってきた。

( ><)「クラスの人に聞いたら食堂に行った、って教えてもらったので。御一緒していいですか?」

( ^ω^)「お、お。人数は多い方が楽しいお」

ξ゚⊿゚)ξ「悪かったわ」

ビロードが来て、いつまでもむくれたままでは入れないと思ったのか、ツンが謝った。

('A`)「俺も悪かったな」

ドクオも謝り、その後は楽しい食事の時間となった。

( ^ω^)「クーさんは来ないのかお?」

にやけ面をさらに崩し、ドクオに視線をやる。

( ><)「あの人ならクラスの女子と一緒に食べてたんです」

ξ゚⊿゚)ξ「クーは女子からも人気が高いからねぇ」

私の周りにはあつまりゃしない、とぼやきながら箸を進めるツンに、ブーンは性格を指摘しようとして思いとどまった。
そんなことを言えば、午後の授業に出席できなくなることはわかっていたからだ。

(´・ω・`)「今日の放課後、またうちのクラスで少し話しあいをしようか」

( ^ω^)「お、賛成だお。ビロードはクーさんとデレさんを呼んできてほしいお」

( ><)「はいなんです!」

昼休みは雑談だけで終わった。

午後の授業の始まりは体育。
ご飯を食べた後の運動で、そのあとの授業はすべて寝ることができた。
真面目にノートをとっていたのはショボンだけだ。

( ^ω^)「ショボン、ノートのコピーをくれお!」

(´・ω・`)「はいはい。ツンもだよね?」

諦めた目でツンを見る。

ξ゚⊿゚)ξ「お願いす」

( ><)「大変なんです!」

ビロードにしては珍しく、教室に駆け込んできた。

('A`)「そんなに焦ってどうしたんだ?」

クーと話すのは恥ずかしいから、ドクオは先に来て、雑談をしていた。
クラス中が注目していたが、ビロードは歯牙にもかけず、事情を話す。

( ><)「クーさんに呪いのことが話せないんです」

(´・ω・`)「そんなはずはないと思うんだけど。周りに他の人がいたんじゃない?」

ξ゚⊿゚)ξ「私もそうだと思うけど」

ツンも同意する。周りの学生は興味がなくなったのか、自分事の作業を再開する。

( ^ω^)「とりあえず、ブーン達も行ってみるお」

隣のクラスに向かい、一人教科書を仕舞っているクーに声をかける。

( ><)「クーさん。っっっの話をしないといけないんです」

川 ゚ -゚)「君はさっきもそんなことを言っていたな。私をからかって楽しいか?」

いつの間にか後ろから近づいてきたデレが、声に出して笑う。

ζ(゚∀゚ζ「あははははは。よかったじゃない。っっっから解放されたから、知らないふりをしようとしてるんでしょ」

( ^ω^)「デレさん、協力してくれませんかお?」

ブーンが辛抱強く頼みこむ。

ζ(゚、゚ζ「嫌よ。今日も病院に行くの。それじゃ」

呼びとめようとした声を無視し、荷物を持って教室から出って言った。

川 ゚ -゚)「すまない。私も帰る。あんまり人を困らせる遊びをしないでくれ。それじゃあな」

荷物をまとめ終わったクーは教室を出て行った。

(´・ω・`)「とりあえず、僕らの教室に帰ろう。ここじゃ、ちょっとね」

ショボンの提案でブーン達のクラスに戻った。
隅の方の机を固め、全員が顔を合わせられるように座る。

ξ゚⊿゚)ξ「どうして、クーさん。手伝ってくれるって言ったのに」

ずっと黙っていたドクオが答える。

('A`)「なぁ、呪いって呪われてない奴には言えないんだよな? ってことはさ、クーさん呪いから解放されたんじゃね?」

ドクオの予想は正しいのだろう。それゆえ、皆、黙り込んだ。

( ^ω^)「それはいいことだお。でも、日にちが立つごとに、協力者が減っていくってことかお?」

('A`)「そうなるな。だが、ショボンの兄さんが覚えてるってことは、思い出すんだろ。全部終わった後になるんだろうな」

協力できる人間は、日が過ぎれば過ぎるほど、いなくなる。
時間が減り、協力者が減る。そのあまりの厳しさに、絶句していた。

教室からは一人、二人と人がいなくなっていく。
会話することなく額を突き合わせていると、余所の会話が漏れ聞こえてきた。

(゚、゚トソン「デレってさ、なんであんなに病院に行ってるの?」

ミセ*゚ー゚)リ「あれ? 知らないの? デレちゃんの近所のお姉さんが入院してるんだよ」

聞こえてくる会話は、なんてことはない日常会話だった。

ミセ*゚ー゚)リ「私ね、家が近所だから知ってるんだけど、そのお姉さん、修学旅行の前日に大怪我したんだって」

(゚、゚トソン「うっわ。怖いね」

他のメンバーが耳にした事実に口をあけていると、勢いよくツンが立ちあがった。

ξ゚ー゚)ξ「ちょっと失礼。デレさんの連絡先を教えてもらってもいい?」

いきなりの来訪者に驚いていたが、ツンの勢いに気おされて素直に電話番号を教えた。
それが書かれた紙をもって、再び輪の中に戻るツン。

ξ#゚⊿゚)ξ「さって、どうしてくれよう?」

( ^ω^)「お、落ち付くお。とりあえず、話だけ聞いてもらうのがいいお」

ありえない方向に曲がろうとして、不気味な音を立てていた携帯電話は、ブーンにその命を救われた。

ξ゚⊿゚)ξ】「あ、もしもしデレ?」

【ζ(゚、゚ζ「知らない番号からかかってきたと思ったら、あんたか。何の用? 言っとくけど、手伝う気はないわよ」

ξ゚⊿゚)ξ】「入院してる人の話を聞いたんだけど」

【ζ(゚、゚#ζ「しぃネェさんは呪いのせいで傷ついたんじゃない!」

ξ゚⊿゚)ξ】「やっぱり、そうだと思ってたのね」

【ζ(゚、゚#ζ「っ!」

ξ゚⊿゚)ξ】「お願い。これ以上、犠牲者を出したくないの」

【ζ(゚、゚ζ「・・・・・・わかった。でも少しだけね。それから、もう一切協力はしないから」

ξ゚⊿゚)ξ】「ありがとう! 今から病院に行くね」

男4人にはデレの声が聞こえていなかったが、それでもツンの応答からうまく説得できたことが分かった。

( ^ω^)「さっそく行くお!」

( ><)「お見舞いを持っていくのがいいと思うんです」

ビロードの提案で、学校と病院の間にあるスーパーでフルーツの盛り合わせを買い、
それをもって病院に入るのと、デレが正面ロビーに来たのは同時だった。

ζ(゚、゚ζ「こっち。少しだけだからね」

先にそう釘をさし、デレはエレベーターに乗り込んだ。
812号室がその少女の病室だった。

ζ(゚、゚ζ「入るね」

ノックの返事も待たずに扉を開けて、中に招き入れた。

(#゚;;-゚)

中に入ったブーン達の誰一人として驚きを隠せなかった。
ベッドに寝ている少女にかかっている布団には、両足の部分のふくらみがなく、顔も手術痕だらけであったからだ。

ζ(゚、゚ζ「しぃネェさん。辛いと思うけど、ちょっとだけ、話を聞いてあげて」

(´・ω・`)「初めまして。デレさんと同じ中学校のショボンです。実は、しぃさんに頼みたいことがあるんです」

ショボンが代表として話を始める。

(#゚;;-゚) 「呪いのことですね? デレから聞いていましたから」

少女らしいおしとやかな話し方に似合わず、嗄れ声だった。

(´・ω・`)「そうです。何か、ご存知なことはありますか?」

(#゚;;-゚)「私も、あなたたちのようにいろいろ調べました。もっとも、仲間には恵まれていなかったので、一人でしたが。
でも、多くのことがわからないままでした」

淀みなく、しぃは会話を続ける。

(#゚;;-゚)「1週間以上かけて、見つけたのは、あの灯台のどこかに少年の死体があるのではないか、という予想だけです」

(´・ω・`)「なんでそう思うのですか?」

(#゚;;-゚)「知人の呪術関係の人の入れ知恵です。最も出現頻度が高い場所が怪しい、っていうね。
    どうか、哀れな少年の死体を見つけてあげて下さい」

ベッドの上で頭を下げようとするしぃ。

(´・ω・`)「殺された、と考えているのですね?」

しぃは少しためらいをみせる。

(#゚;;-゚)「ええ。じゃないと死体の移動の説明ができないから・・・・・・」

(´・ω・`)「そうですか。ありがとうございます」

ζ(゚、゚ζ「もう質問はない? なかったら帰って。しぃネェさんは無理しちゃいけないの」

デレにせかされて病室を出た。

('A`)「さて、今から灯台に行くか?」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、何の用意もなしに行ってもだめじゃない? せめてロープや懐中電灯を持っていかないと」

ツンの提案を取り入れ、ブーンが計画を決めた。

( ^ω^)「それじゃあ、こうするお。灯台に行く前にブーンの家によって、必要なものを用意するお。
      ちょっと遠回りになるけど、これでいいお?」

( ><)「それでいいんです!」

自転車に乗り、ブーンの家を経由して灯台に向かった。

ξ゚⊿゚)ξ「相変わらず、暗い所ね」

灯台の中に入り、懐中電灯をつける。
前回より明るくなっただけで、大した違いは見つからなかった。

('A`)「この灯台に死体が・・・・・・?」

バルコニーまで行き、念入りに調べるが、特に変わったところはない。

(´・ω・`)「物を隠すとしたら、屋上だよね」

バルコニーまで伸びている螺旋階段は、さらに上へと続いている。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン!」

(;^ω^)「またブーンかお・・・・・・」

しぶしぶ懐中電灯を持って上の階に昇って行く。
天井にある上開きのドアを開けて、屋根裏に入った。

( ><)「どうなってるんですか?」

階下でビロードが叫ぶのが灯台の中に響き渡る。

(;^ω^)「どうって・・・・・・」

そこには何にもなかった。あった筈のライトでさえ、綺麗に片づけられている。

('A`)「ここになけりゃ、どこにあるんだ?」

(´・ω・`)「うーん。灯台には無いのかもしれないね・・・・・・」

天井から降りてくるブーン。

(;^ω^)「何も見つからなかったお」

結局、何も見つけることはできなかった。
雨が降ってきそうだったので、灯台からブーンの家に移動した。

ξ゚⊿゚)ξ「本格的に困ったわね」

(´・ω・`)「うーん・・・・・・」

天気はついに崩れ、やがて窓に雨粒が当たる音が聞こえてくるようになる。

その一定間隔の音に、ブーン達の考え事をしていた脳は耐えれなかった。
5人とも、ゆっくりと眠りにおちていく。
気づいた時には、雨も大人しくなった夕方を少し過ぎたころ。

(;^ω^)「みんな、起きるお!」

ブーンの声で、全員が寝ボケ眼をこすりながら、目を覚ます。

( ><)「やっちゃったんです・・・・・・」

ただでさえ少ない時間を無駄にしてしまったという事実。
それをビロードの言葉が十二分に表していた。

ξ゚⊿゚)ξ「と、とりあえず今日は解散しましょ」

一斉に立ち上がり、帰る準備をし始めた。
ブーンは玄関までみんなを送り、そのあと、呪いについて考えていたのだが、すぐに2度寝をしてしまうこととなる。

(´・ω・`)(うーん、灯台には、死体がなかった。いや、そもそも死んでない可能性もまだあるか)

小雨の中を一人、考えるショボン。

(´・ω・`)(でも、ハインさんの言葉を信じると、死んでると考える方がいいか。だったら死体はどこに・・・・・・)

帰り道、異なる場所でドクオも同じことを考えていた。

('A`)(灯台にないとしたらどこにあるんだ? この町で、人がめったに行かないような場所って・・・・・・)

その答えは、家についても出てこなかった。







('A`)「・・・・・・」

ドクオは、家について、いつも通り過ごしていた。
ご飯を食べ、風呂に入り、パソコンを開いて掲示板を読んでいたはずだ。
しかし、気づけば、そこは、灯台の中の階段。

無駄だとわかっていても階段を下に降りていく。
何周回っても底辺につく気がしない。
諦め、上にいくと、いつもと同じだけのぼっただけで、すぐに外に出ることができた。

('A`)「くっそ。また一人、減るのか」

ドクオのぼやきは空に飲まれていく。
最初の時と同じように何もない場所から出てくるが、そこにクーの姿はない。

ζ(゚ー゚ζ(今日こそは、私を・・・・・・)

(´・ω・`)「このままじゃ、どうにもならない。何か方法を考えないと」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、どうすればいいのか見当もつかないし・・・・・・」

現実世界で雨が降っているとは思えないほどの快晴。
暑い、とさえ感じてしまいそうなほどだ。

(;^ω^)「このままじゃ本当に犠牲者が出るお」

(´・ω・`)「ブーン、みんな、ごめん。僕は脱落だ」

ショボンは服の袖をまくって、全員が見えるようにした。

(´・ω・`)「絶対に、犠牲者を出さないでくれよ」

一迅の風がいとも簡単に彼らを吹き飛ばす。
風に巻かれ、空に浮かび上がったところで、意識は元の場所へ戻って行った。



△▼△▼△▼△▼修学旅行まで残り5日△▼△▼△▼△▼


( ><)「・・・・・・今日で後5日ですか」

<_プー゚)フ「ビロードおぼっちゃま、いかがいたしましたか?」

朝を起こしにきたエクストが心配そうに尋ねる。

( ><)「なんでもないんです、なんでも」

父親に頼めば、ビロードの分の除霊費を出してくれるのはわかっていた。

( ><)(だけど、それじゃあ何の解決にもならないんです。それに、このまま学校に行ってていいのですか?)

<_プー゚)フ「おぼっちゃま、私、微力ながらおぼっちゃまの力になれたらと思います。
どうぞ、おっしゃってください」

(*><)「エクスト、学校を休みたいんです!」

一瞬でエクストの顔色は真っ青になった。

<_プー゚)フ「わかりました。このエクスト、命に代えても」

ビロードは携帯を取り出し、ブーン達にメールを送った。
全員が賛同の意を込めて、返信してきた。

<_プー゚)フ「お休みを取っておきました。おぼっちゃま」

(*><)「ありがとうなんです! それじゃ出かけてくるんです!」

エクストの手から逃れるように駆け出し家を出て行った。

<_プー゚)フ「クビだ・・・・・・間違いなく、クビだ」

屋敷には、凹んでいるエクストと、現状に気付いていない女中たちが残っていた。
屋敷から全速力で自転車を漕ぎ、図書館に向かう。

( ><)(学校ならいつでも行けるんです!)

ブーン達3人はすでに到着して待っていた。

(;^ω^)「学校休んで大丈夫なのかお?」

( ><)「エクストが連絡してくれたんで大丈夫だと思うんです」

図書館に入り、以前と同じようにVIPルームに通してもらう。

ξ゚⊿゚)ξ「さて、場所は確保できたけど、具体的に何すんの? 絶賛行き詰まり中よね」

('A`)「ああ。正直、打つ手なし、だ」

机の上に広げられた資料は、前回印刷したものとなんら変わりのないものだ。

(;^ω^)「ちょっとジュース買ってくるお」

立ち上がりかけたブーンをビロードが呼び止める。

( ><)「待って下さい。頼んでみるんです!」

そう言って、内線電話でフロントに連絡をとった。
すぐに、冷えたグラスに氷入りのジュースが持ってこられる。

('A`)「お金の力って・・・・・・」

ジュースを飲みながらドクオは呟いた。

( ^ω^)「最初はクーさん。次はショボン。この順番に関係があったりするかお?」

( ><)「わからないんです」

全員の名前を紙に書き、順番を並び変えたり、1文字取って並べたりする動作を繰り返す。

('A`)「名前や順番は関係ないか?」

簡単に試してみるが、有用な組み合わせは見つからない。

( ><)「家の位置とかはどうですか?」

地図をダウンロード、印刷し、各々の家に丸印をつけて、直線でつなぐ。

('A`)「これは・・・・・・全く意味をなさないな」

無秩序に、地図上に直線が引かれただけだった。
あれはどうだ、これはどうだ、と試してみるが、解決への糸口はつかめない。
ついに、ツンが無駄に過ぎていく時間に耐えられなくなる。

ξ゚⊿゚)ξ「ハインさんのところに行ってみよう? ここで時間が潰れていくのよりはいいと思う」

ブーンは氷の融けたジュースのコップを持ち上げ、一気に飲み干した。

( ^ω^)「お、そうするお」

移動するために、館外へ出た。

('A`)「俺は荒巻ジィさんのとこに行ってみる。一つ目のヒントはとけた。次のヒントをくれるかもしれない」

( ><)「僕もドクオさんについていきます!」

ビロードの申し出を、ドクオは少し悩んでから断った。

('A`)「悪いな。二人もいらねぇから、俺一人で行ってくら」

手を振り、一人神社の方へ去って行った。

( ^ω^)「ドクオがそう言うんなら大丈夫だお」

ブーン達は逆方向に向かって移動し始めた。

ξ゚⊿゚)ξ「ハインさんって何してる人なの? ニートなの?」

道中、ツンは何気ない質問を口にする。
それに答えたのは、まさかの本人だった。

从 ゚∀从「おい、俺のこと馬鹿にしたな? 助けてやんねーぞ?」

(;^ω^)「ごめんなさいだお、でも何をしてるんだお?」

いきなり現れたハインは、上下ジャージで髪の毛を後ろで括っていた。
乗っている自転車も競技用みたいなものだ。

从 ゚∀从「ん? ただの買い物だよ。それよりなんだ、俺に用か?」

( ><)「そうなんです!」

ハインとビロードが並走する。

从 ゚∀从「よっしゃ、なら家で話そう。ここから近いしな」

ハインの先導でたどり着いたのは古いアパート。
2階建てで、かなり質素なつくりをしている。

从 ゚∀从「ここだ」

一階のドアから中に入る。
どうやら一階部分は一部屋になっているようで、かなりの広さがあった。

(;^ω^)「汚いお・・・・・・」

服や雑誌が散らかしたままになっていて、足の踏み場が限られている。

从 ゚∀从「適当に隅に寄せて座ってくれ」

ブーン達は言われた通り、自分で座る場所を確保する。
台所からハインがお茶を持ってきて、机に置き、話し始めた。

从 ゚∀从「で、なんのようだ?」

ξ゚⊿゚)ξ「それが・・・・・・」

包み隠さず、ツンが話す。
クーとショボンのこと。
そして、行き詰っていること。
全てを聞いた後にハインは言った。

从 ゚∀从「そうか。記憶を持って行かれちまったのか。随分厄介な呪いだな」

( ^ω^)「助けてほしいですお!」

一枚の紙がブーンに差し出された。そこには、とても普通の中学生が払える額ではない金額が書いてある。

从 ゚∀从「悪いが、クーが関係なくなった今、有料だ」

ξ゚⊿゚)ξ「そんなっ! そこを何とか!」

ビロードが紙を取ってサインした。

( ><)「これでいいんですか?」

从 ゚∀从「お前、払えるのかよ?」

子供っぽい財布からカードを取り出す。
それは、ビロードと同じ名字の男の写真が載っている名刺だった。

从 ゚∀从「なるほどね。あの人の子供か、納得だ。昔世話になったことがあってね。今の話はナシだ」

契約書のようなものは真っ二つに破られ、ゴミ箱に捨てられた。

从 ゚∀从「そうだなぁ、何がしてやれるだろうか?」

一人で、唸り、呟いているハイン。
やがて周辺地域の地図を持ってきた。

ξ゚⊿゚)ξ「何をするんですか?」

从 ゚∀从「死体の場所を探してやる。この前書いた絵は呪いの中心を調べるものだったからな」

これを、と言ってハインは白い紙を差し出した。

( ^ω^)「強く握ればいいんですかお?」

从 ゚∀从「ああ。今回は地図で呪いの顕在地を探し出す。こないだよりも、もっと正確なやつだ」

3人が握り真っ黒になった紙を壺の中に入れ、数分間待たされる。
そして、ハインは壺を傾け、中の液体をビーカーの中に移した。

从 ゚∀从「これは、特別な霊媒水だ。高ぇんだよ」

説明しながら、ビーカーの水分を地図上に垂らす。
真っ黒な水はすぐにはしみ込まず、意識を持つように地図上を漂い、やがて、吸収された。

从 ゚∀从「見ろ。これが今の呪いの顕在地だ」

地図上には大小様々な黒点がちりばめられている。
最も大きいものは灯台のある場所に、小さいものは二つ、学校にあった。

( ^ω^)「これは、ブーン達かお?」

ブーンの指差した場所は地図上ではハインの家の位置。
その質問にハインは首肯で答えた。

从 ゚∀从「っかしーな。やっぱり灯台に集まってやがる。本当に灯台に死体はなかったのか?」

ξ゚⊿゚)ξ「屋根裏まで捜しましたよ。それに、警察も調べたみたいだし」

ハインは灯台の部分を指さす。

从 ゚∀从「ここを見てみろ。もし地面に死体が埋まってるとしたら、もっと広がるんだ。
そいつの体を喰ったバクテリアや小動物は移動するからな。
だが、灯台にのみ集まってる」

( ><)「灯台にあるってことですか?」

从 ゚∀从「そういうこった。こんな高価なもん消費させてんだから、とっとと解決してきやがれ。んで俺は寝る」

そう言うと、ハインさんは横になって寝息を立て始めた。

ξ゚⊿゚)ξ「お腹すいたし、ご飯を食べに行きましょ」

( ><)「了解なんです!」

ツンとビロードが並んで外に出て、少ししてからブーンが出てきた。

ξ゚⊿゚)ξ「何かやましいことしてたんじゃないんでしょうね?」

( ^ω^)「違うお。もしものために連絡先を書いて残してきただけだお」

半眼でブーンを睨んでいたツンだが、理由を聞いて、睨むのをやめた。

ξ゚⊿゚)ξ「ファミレスでも行きましょ。おなか減ったし」

( ^ω^)「ちょっと待てくれお。ドクオからメールが来てるお」

携帯のメールを確認して、立ち止まった。
内容は至極単純で、レストランで待っている、というものだった。

( ^ω^)「とりあえず、ドクオが待っているレストランに行くお」

高く上った太陽を恨めしく睨み、額に汗を浮かびあがらせながら、レストランを目指す。
立ちのぼる熱気で、3人の姿は歪んで見えた。

('A`)「よぉ」

汗を流しながら、駆け込んだレストランで、ドクオは優雅にパフェを食べていた。

ξ#゚⊿゚)ξ「ねぇ? あんた状況わかってんの? その目くり抜いてあげようか?」

フォークを掴み、水平に構えて、早口にまくし立てるツン。

('A`;)「お、落ちつけ、ツン」

( ^ω^)「で、何かわかったのかお?」

ビロードが最後に席についたのを確認して、ドクオは話し始めた。

('A`)「荒巻ジィさんのところに行ったら、新しいヒントをくれた。
【巨人の頭は知らない。その手が奪いしもの。小人の瞳は二つある。瞳の中に、とらえて離さない】」

ξ゚⊿゚)ξ「・・・・・・は?」

第一声は、疑問符のついた短い言葉。
そのあんまりな態度に苛立ちを隠さないドクオ。

('A`)「いや、せっかく聞いてきたのに、は? はないだろ」

ξ゚⊿゚)ξ「いや、聞いてくるだけなら、誰でもできるでしょ」

容赦なく言葉を続ける。

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)